誰が決定したのかはわからない。

市役所で物事が決まるのは、普通で考えれば、課員が計画して係長に伺い、課長に伺い、
部長に報告、市長が決裁と思いますよね。

でも違うんですよね。例えば昨日の産業建設常任委員会で報告を受けた「大手会館活用事業」
ですが、誰がどのようにして、どんな目的でやっていくんだということが、わからないままで決定
されようとしているんです。

大手会館は柏原の陣屋跡の北隣、総合庁舎の入り口の南隣にあります。明治18年に建設され
た近代疑洋風建築の建物で、旧氷上高等小学校校舎です。平成21年3月に県指定の文化財に
指定されています。その後明治42年には柏原高等女学校となり、大正11年には県立の柏原
高等女学校になっています。昭和23年には県立の柏原高等学校に合併され、柏陵同窓会館と
して、柏原高校の同窓会館となっています。その後、郡教育委員会、としても使用されたりしていた
が、安全面から使用中止となっています。
私たちが柏原高校に在学中は、しんどいしんどい夏休みの合宿で、宿舎としても使わせて
貰った記憶があります。

さてその大手会館が平成21年の3月に文化財として①保存・復元をする。②利活用していく。
③周辺広場の整備の3事業をすると決定されました。
そして昨日の説明です。平成27年の4月にフランスレストラン、ライブラリーカフェを備えた
施設としてオープンするということです。

そこで質問です。
問 駐車場はないがどうするのか?
答 旧法務局後の土地を駐車場に整備します。
問 遠いのではないか?
答 少し遠いですが、そこしか空いている土地がないのでそのように考えています。
問 レストラン、カフェのお客さんは地元の人か、遠方からの観光客かどちらをターゲットと考え
ているのか?
答 そこまでは考えていません。どちらも来ていただければと思います。
問 最初の計画から開店までが6年かかることになる。オープンすれば指定管理で民間に任す
ことになるが、それまでの市としての負担金額は大枠でざっとどのくらいの金額がかかると
試算しているのか。職員の分はなくていいので、事業の額としておおよそでどのくらいか?
答 ・・・・・・・・・
問 民間なら投資額と回収額を試算して、事業に取り組んでいく。これだけの事業におおよその
金額もなくて何を根拠に決定していくのか?
答 国からの補助事業とかございまして・・・・・文化財保護から空き家対策に・・・・中心市街地
活性化事業の・・・・とか・・・・
問 全額、国からの補助なのか?市の負担はないのか?
答 国の補助が二分の一、市が二分の一でございます。
問 わかりました。それでは概算でいくらかかる事業ですか?
答 2億円でございます。
問 わかりました。それでは市の負担は1億円ですね。それは文化財保護の分と、レストラン、
カフェ、の増築分、駐車場整備、庭の整備も含んでいるんですね。確認します。
答 ・・・・・・・・・。(3~4人が相談中)・・・・・。
問 6年かけてやっていく事業ではありますが、概算も出さないで事業計画をすることは考えられ
ません。誰が決定するんですか。
答 ・・・・・・・・。

というようなことです。6年と言えば、担当職員はほとんど部署が変わります。FM放送の時も
そうでしたが、誰が主体性を持って事業に取り組んでいくのか、誰が決定するのかは全く分かり
ません。
決裁する市長は「私は下から上がってきたので、判子を押しただけです。中身までは見ません。
部長たちを信用してますから。」という体たらくです。水道部の不祥事の責任を問われた時にも
「確かに決済はしてますが、管理者として判子を押しただけで、中身は全く見てませんので。」と
いつものように言われたのは記憶に新しいところです。
またゴミ処理場の炭化方式の時も「部長が私のいないときに勝手に決済印を押してやったん
ですわ。私はアカンと思っていたんです。」でした。

職員に聞いても分からず、決裁する市長は「中身は分からない。」では、市民はもっとわかりま
せん。
丹波市自治基本条例において、市の政策決定の過程は、市民と情報を共有しなければならない
とされていますが、そんなことは全く考えていないようです。


Comments

comments